5年ほど前のあの日、君と出会った。
公園で保護して。飼い主さん見つかるだろうと思ってた。ビラ作って撒いて。
でも、見つからなかったね。そうしてウチに来ることになって。
最初の日、ウチの3匹のわんこ達が、とっても喜んで、ケージの中の君の匂いを嗅ぎまくりに来たのにとても怯えて、鳴かないウサギが「キーン」って鳴いちゃったよね。
とっても怖かったんだね。
わんこ達も、最初はあなたが気になって気になって。散歩に連れ出しても、すぐに帰ろうとする。まったく散歩できなかったよ。
でも、わんこ達が何にもしないのに慣れてからは、平気で彼女たちを踏みつけたり、匂いを嗅ぎまくりに来るぺるなんかに頭突きで応えていたね。ぺるなんて「キャン」って泣いてたよ(笑)
わんこ達とくっついて寝ていたり、とても不思議な光景だった。
うさぎの癖に、ボール遊びしたり、うさぎだからカジカジしたり。
一番の驚きは、「肉球ないやん!」だった。ショックだった(笑)
草食動物のくせに、安心しきっていたのか、お腹出して寝て、近づいても起きなかったり、そうとう腹の座った漢でしたね。
そして、噛む。君のおかげで傷だらけになったよ。
俺が家に帰ると、留守番してた君は、「即刻ケージから出せ!」と足バンバンさせて、自己主張が強くて。
夏は冷たい床を、わんこ達をどかせて占領して。おおよそ「草食動物」とは無縁のふてぶてしいうさだったね。
君が好きだった冷たいあそこの床と、ベランダ、いまだに君がだら~っと寝そべっているような気がします。
同じマンションのウサ友のグランツ君ともよく追いかけっこしてたね。飽きずにずっと。フレンチブルのボタちゃんが邪魔しても平気で。まるで昨日の出来事のようです。
彼らも少し遠くに引越ししちゃったんだよ。こうなるなら最後に合わせてあげたかったなぁ。
元嫁さんの実家から脱走したこともあったね。2階のベランダに居たのに、どこから逃げたの?飛び降りるには高すぎるし、大した怪我も無かったし。今もまだ謎のままです。中華料理屋のご主人に保護されて。もう少し遅ければ、特別料理のウサギの唐揚げか何かになってたんじゃないって笑ってたのも、無事に見つかったから。とっても心配だったんだよ?
元嫁と別れて、君は彼女が引き取っていったから、それからはあまり会えなかったけど。
でも、あの日は寝つけなくて、心がざわざわしていたんだ。そうしたら連絡があって。
そっちに行っちゃうの、ちょっと早かったよね。もうちょっとこっちにいて欲しかった。
でも、俺がそっちに行ったとき、また会えるよね。その時はおはなししてください。声をきかせてください。
大きくて、ふてぶてしくて。でも跳び回って可愛くて。
とうもろこしのヒゲやさくらんぼの軸、ミニトマトのヘタが大好きで、超高価な宮崎マンゴーには見向きもしなくて。そんなマイペースな君が大好きだったよ。
「関根」なんて変な名前付けちゃってごめんね。今また向こうでわんこ達に「くんかくんか」されてるんだろうけど、頭突きとかせずに仲良く遊んでください。みんな君を待っていたんだし、君が大好きだったんだよ。
ウチに来てくれて、本当にありがとう。沢山の思い出をありがとう。
君と出会えて幸せでした。
いつか、また向こうで会おうね。それまで、みんなでまっててね。
そうして、君のことを大好きだった元嫁さんをずっと見守ってあげててね。
みんな居なくなって、最後の君まで居なくなって、とってもとっても寂しいけれど。いつか会える日を夢見て。見つけてね。話しかけてね。
じゃぁ、それまでまっててね。またね。
Sekine ( holland rop ? )
? ~ June 22,2011
I stand alone and watch you fade away like clouds high up and in the sky.
I’m strong and so cold as I stand alone.
Good-bye, so long, Adieu.
I’m gonna carry that weight.
I love you, I love you, I love you