もう3年。まだ3年。
3年前の今日の事はまだよく覚えているよ。
朝、会社に行こうとした俺が、「チュー」と口を近づけるとなんか面倒そうに「ペロッ」と一回だけ舐めたね。
午後になって、「様子がおかしい。右に廻ってワンワン吼えるから医者連れて行く」って言われたとき、その前にメルが前庭疾患になったからそれだと思ってた。
夕方迎えに行ってねと頼まれて、ぺるめるのご飯すませて、めるの注射すませて、それで迎えにいったんだ。
で、迎えにいってから買い物すると車のなかで待たせるから先に買い物すませたんだ。
そして病院に行って。ケージの中に入っていた君は、安定剤が効いていたからか、もう意識も微妙で。その姿を見て初めて事の重大さに気が付いたよ。
「どうしたの?はやく帰ろう?」と俺が言って、すぐに呼吸が止まったよね。
待っててくれたんだね。
その後、救命措置して一度だけ自発呼吸をしてくれたね。がんばったね。
最後は、そのまま病院でってのがイヤだから連れて帰ったけど。それで良かったんだよね。
めるやぺるの時は、大分調子悪くなってからだったからある程度覚悟はできていた。
でも、君は突然だったから、やっぱり辛かったよ。
今になってもそれで良かったのか、何故事の重大さに気が付かなかったのか、他の措置は無かったのか、ずいぶん考える事もある。
今も視界のどこかで君を探している事があるよ。シーズーを見るたび、君に似たところを探してしまう。
恋人で、子供で、一番大切な友人だった君を失ってから、結構この世界は変わったのかもしれない。
君の知らない建物も建ってるし、君が乗っていない車に乗ってもいる。
でも、あの日からできた心の穴ぼこはやっぱり今も消えていないし、多分俺も変われていない。
もしも願いが一つだけ叶うのだとすれば、やっぱり君達に逢いたい。
他には何もいらないし、何も望まない。
そっちの世界はどう?すごしやすい?
もう俺もいい歳だから、そんなに長くは待たせないとは思うけど。
もう少しだけ待っててね。そしてもう一度遊ぼうね。
今でも、いつまでも大好きだよ。
—–
あの夜 おまえの安らかな寝顔 きっと今頃天国の
広い草原を好きなだけ 駆け回っていることだろう
もう一度だけ会いたいけど 遠くへ思い出残して
ボクは忘れない いつまでも家族のままだよ
初めておまえが家族になった日 春のわんぱくな天使のように
幸せな時間流れた My best precious memory
イタズラしたり走り回ったり 自分の尻尾追いかけ回したり
無邪気なおまえのお陰で 思春期のボクも明るくなれた
あれから十四年 何度ボクを助けてくれたろう
見つめる瞑らな瞳も 抱きしめたその温もりも
パパに叱られた時も ママが泣いてた時も
おまえが側にいてくれたよね いつでも…
本当におまえは幸せだったかい? ボクは今でも会いたくて寂しいよ
数えきれない愛をありがとう いつの日にか 同じ場所へ
それまでゆっくりおやすみ
本当はずっと分かっていたんだろう? 急に老いてくその体を
大好きだった散歩だって 出来なくなってしまった意味を
悲しかったんだろう? きっと辛かったんだろう? それを伝える事さえも
なのに尻尾振って出迎えては「大丈夫だよ」って元気に見せてた
あの日最後に帰宅したボクを 夜中まで侍っててくれたろう?
くたびれたように寄り添って ただ他愛もない話でお別れ
何故だろう? 何度呼んでも起きてはくれない
おまえの寝顔が安らかに見えた
本当におまえは幸せだったかい? ボクは今でも会いたくて寂しいよ
数えきれない愛をありがとう いつの日にか 同じ場所へ
それまでゆっくりおやすみ
Remember me yeah GO!
どうなの?そっちでの暮らしにはもう
慣れてきて友達もできてるんだろう?
はしゃぎまわり疲れたら大好物のリンゴたらふく食ってそう
こっちは相変わらずだけれども おまえに話した夢の続きを
いまでも追いかけてるよ なぁGO 上から見守っててくれよ
あぁ空見上げると おまえが駆け抜ける
「ここにいるからね」と言ってる気がする
いつかこのうたを隣で歌う その日が来るまで
本当におまえは幸せだったかい? ボクは今でも会いたくて寂しいよ
数えきれない愛をありがとう いつの日にか同じ場所で 会えるから
本当におまえは幸せだったかい? ボクにはすべてが幸せな思い出
数えきれない愛をありがとう いつの日にか 同じ場所へ
それまでゆっくりおやすみ